さて「終末の日」を迎えますか


晦日に読む本は何がいいかな。これは難しい問題です。
SF……ミステリ……ハードボイルド……。おとなしく純文学でも読もうかな。


で、思いついたのが、この本!


「終末の日」 星新一
「犯罪ロードマップ」というアンソロジーに載っていました。
犯罪ロードマップ (講談社文庫 に 6-1 ミステリー傑作選 1)


再読〜。オチを忘れていたので、また笑ってしまいました。
いかにもSFらしい「終末」を予感させながら、淡々と進んでいく日常。どういうオチなんだろうと思ってたら、こう来るんだもんなあ。


※ちょっとネタバレすると、人形劇の最終回だったのです。出てくる登場人物は、最初は普通の人間に見えるけど、みんな今日「終末の日がやってくる」ことが分かっている。
でも普段と同じ日常を和やかに過ごしている。終末がやってくるというのに……。そのギャップに不思議さを掻き立てられながら、一体どんな終末が? 読み進めていくと、実際に「終末」という文字が空から落ちてくる。今日は最終回だったのです)※ここまで


晦日に読むと、肩の力が抜けて笑っちゃいます。確かに人の一生だって、こんな感じだよなと。自分達も人形劇のようなものかもしれない。
理不尽な最終回が来ても何も言えずに幕。でもこの話に出てくる人形達のように淡々と…は難しいけど、また来年も平和に穏やかに過ごせたらいいな。


「終末」が空から降りてくる所が、ビジュアルで浮かんでくるのが楽しい。

ショート・ショートなので、さくっと読めます。


そういえば、「終末の過ごし方」というゲームもあったな。浦社長……(涙) 思い出してしまった。。。