時限絶命マンション(矢野龍王)
- 作者: 矢野龍王
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/04/06
- メディア: 新書
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話の内容もどこかのんびりしていて、思い切りの良さに欠けます。作者はもっと違うジャンルを書いた方が良いのでは。たとえば西澤保彦さんの初期路線か、家族ものなどの感動路線が良さそう。
「人形たらい回しゲーム」として見ると、主人公達チームは色々な危機に見舞われ、細かい山場がいくつもあり、構成は上手いです。オチは予想出来たとしても、最後まで読みたくなってしまう。
このように全体的に決して下手なわけではないのに、読んでいて物足りなく感じるのは、「勢い」と、「過剰な何か」が足りないせいかもしれません。きちんと纏まりすぎていることが、「デス・ゲーム」という主題につり合っていないのです。
以下は本を読みながら書いたリアルタイムの感想です。ネタバレあり。
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龍王。何かすごい名前、と事前情報無く本書を買ってきました。
今は首輪を発見した所まで読んだ。
「猪口才」や「唐変木」等の言葉を使う主人公は本当に高校生なのか謎はつきません。
どうやらデス・ゲーム系の作品らしく、悪くいえば品が無い設定なのに、文体は妙に読みやすくてのんびり。
とか思っている間に、ゲームが始まったらしいよ。
一人練習で殺されてしまった……。
1 プロローグで200億を探していた一味がいた
2 主人公はお金に困っていた
3 賞金は一千万円。
――この事から推測出来るのは、一味の金はマンションのどこかに埋めてある。主人公組が勝ち残り、主人公は一千万を手に入れて大学に行けるようになる。かなり適当だけど、こんな感じかな。
二人目が亡くなってしまった。あわわわ、お兄さん恐すぎです。何か関係しているのかな? でも歳が合わない。
プロローグのテロ一味の年齢に当てはまるのは、奥山コーポレーションと、夫婦と外国人一家くらいか。
”おやつの時間”って。育ちが良さそうな文章だなぁ。もっと違うジャンルを書いた方が良いのでは。
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今は雨宮さんが死んでしまった所。
結局、200億一味の目的は、殺し合いを起こして、マンションを幽霊マンションにして、200億を掘り起こそうという事なのだろうか? 馬ー鹿ーなー。そんな事件があったら、マニアのツアー場所になってしまうのでは。
模型が動かされていたのは、マンションの下見? だとして、タオルが無くなったのは、何のためだろうか。
しかし役に立たない主人公ですな・・。あ、立ってるか。
さて、と。
生き残りサバイバル系の話では、すでに死んでしまった人が黒幕というのは良くある話で。
でも、みんな死んでいく様子がはっきりと見えてるんだよね。あ、雨宮だけ死体の描写が無いね。 悲鳴だけだった。もしかして、雨宮が黒幕?
もう一つ、味方(というか参加者)の中に「協力者」がいるのも、お約束中のお約束です。「協力者」が兄貴だったら凄いな。
P186まで読んだ。
プレイヤーの数が多いうちは、強い者同士は最初は結託するのがよくある作戦ですが、本書では誰も協定を組んでいない。そういう作戦は私は好きじゃないので、無い方がいいんだけど。
ただいま、P189です。「そうか、それはなによりだ」って、怪しすぎるよ、あにきー。
怪しんで下さいという、引っかけなのかな。
たまたま兄貴がやって来た時にゲームが始まったのも、タイミング良すぎな気も。それにしては、真剣に参加しているけど。
主人公のやっている事(子供を助けようとしたり)は、全くもって論理的じゃないね。子供を本気で助けたいなら、周り全てを敵に回さないと意味ないのにねえ。まあ、そういう問題では無いのだろうけど。
あ、兄貴が死んでしまった……。疑って悪かった。格好いい最期であった。
それはそうと、村野がニセ管理人という話が。村野は怪しかったけど死体! があったじゃないか。なになに、きちんと生死を確認してなかったのか。描写を見落としたらしい。ぐう。
話も終盤になってくると、さすがに恐い。 サバイバル。
そしてゲームが終わった。なんかいかにも怪しい警察だなと思ってたら、え?
マンションがにせもの???? ポカーン。
な、成程。確かに伏線はあった。しかし移動させる事になんの意味が。
あ……生きてるよ……。
マスコミも一味って、やりすぎだろ、おい。
なんだこれは……。
え、あ……。
お、終わってしまった。(了)だってさ。
――――。
――なんなんだこの最後は……。
もう駄目だ。しばらく立ち直れない。
小説読むのやめようかな……。
■読後の感想
主人公が生き残る「出来レース」をこんなに金かけて開催しても、「ゲーム」として満足出来るのだろうか。犯人一味は攻略本が無いとゲームをしないタイプなのか。参加者は「さくら」以外は弱者が多いし、ゲームとしてはバランスが悪いのでは。
――いや、もうそういう所に突っ込んでも意味は無いのだろう。
主人公が兄貴に怒られるのは確定だね、うん。
なんで、ミステリとして読んでしまったんだろう、自分。
疲れた……orz