死は生なればなり(クライヴ・バーカー)

そう、バーカーの作品のラストは、ことっっっごとくっ、私に合わないものばかりなのだった。忘れていたよ。そして、本書もまたしても合わなかった…。ファンの人はパーカーの書くラストもみんな気に入ってるのかな。そりゃそうなんだろう。私が不満に思ったのは、なんで幽体離脱しちゃうのだろう? という所。 そうやって今まで進めてきた物語とは”次元の違う”ことが、最後にさらっと出てくると、駄目なんだよねえ。気持ちがすっきりと納得出来なくて、どうしてこういうラストにするのかとガッカリしてしまった。そこまではとても面白かったのに! でもこれは私が元々はミステリ読み(と言っていいのか……)だからそう感じるのであって、「ホラー」というジャンルからすれば当たり前であり、むしろそういう枠に捕われない部分が面白いのかもしれない。


とか書きつつも、本音を言えばホラーだからと言って、伏線も何もなしにやられちゃったら困るよ、なのであった。うーん、もしかしたら何か読み落としたのかもしれない。
どうやら自分は小説を読む時に、物語の中にはその物語内の”次元”があり、それを意味もなく飛び越えてもらっては困る、と感じるよう。そういうのは反則だよーってね。
うん、そこにいくまでは相変わらずの発想の豊さで面白かったです。
もしも私だったら、どういうラストにしただろうか、なんてそんな事を考えてみるのも楽しいかもしれない。