ホラー

死は生なればなり(クライヴ・バーカー)

そう、バーカーの作品のラストは、ことっっっごとくっ、私に合わないものばかりなのだった。忘れていたよ。そして、本書もまたしても合わなかった…。ファンの人はパーカーの書くラストもみんな気に入ってるのかな。そりゃそうなんだろう。私が不満に思ったの…

妖都

妖都 (Mephisto club)作者: 津原泰水出版社/メーカー: 講談社発売日: 1997/11/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (10件) を見る再読。初めて読んだ時よりは、この世界のことを理解できた気がした。 初読時は上手い文章だと思い…

ディオダティ館の夜

ディオダティ館の夜 (幻冬舎文庫)作者: 井上雅彦出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 1999/06メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る読みながら何故こんなに改行が多いのかな?と思っていたら、後書きで真実が。なんと本書はヤングアダ…

ローズマリーの赤ちゃん

ISBN:4150400067 恐ろしい夢を見た日、ローズマリーは身ごもった。その日から異常な痛みがはじまり、だんだんと日常と乖離しはじめ…… キーワードは、マンション 悪魔 キリスト教 役者 異常と正常の境 妊娠 医者 隣人 などなど。 これがローズマリーの赤ちゃ…

パラサイト・イヴ

パラサイト・イヴ (角川ホラー文庫)作者: 瀬名秀明出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1996/12メディア: 文庫 クリック: 150回この商品を含むブログ (50件) を見る再読。 本書は「パラサイト・イヴ」の題名とは裏腹に、父性の物語です。利明のイヴや聖美への…

ISOLA―十三番目の人格(ペルソナ)

ISOLA―十三番目の人格(ペルソナ)作者: 貴志祐介出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1999/12メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (23件) を見る物語の初めから中盤は「エンパス」と「多重人格」を上手く絡めて現象の不思議さで話を進めている…

今年の生贄

「今夜はハロウィン。まもなくあなたに危険がせまるでしょう。私は魔女だからそれがわかるの」……と主人公の少年ハロルドに手紙が届いた。手紙を出した少女グロリアは真剣でかたくな態度で、半信半疑のハロルドを部屋にまねき入れる。 終始思い詰めたハードボ…

死のドライブ(ピーター・へイニング編)

死のドライブ (文春文庫)作者: ロアルド・ダール,ピーターへイニング,Peter Haining,Roald Dahl,野村芳夫出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2001/01メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (3件) を見る名作とは言わないまでも佳作が揃っている作…

ストレンジャーズ 下

ストレンジャーズ〈下〉 (文春文庫)作者: ディーン R.クーンツ,Dean R Koontz,宮脇孝雄出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1991/08メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (5件) を見る 父親はよくいっていたのだ、闇の訪れる前が一番明るい、と。…

ストレンジャーズ

ストレンジャーズ〈上〉 (文春文庫)作者: ディーン R.クーンツ,宮脇孝雄出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1991/08メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見る 「まだしくじったわけじゃない。予想を裏切ってはらはらどきどきの展開になっただけさ」 ―…

ミッドナイト・ミートトレイン(クライヴ・バーカー)

冴えない男の主人公は、連続殺人鬼がいる電車に偶然乗り合わせ、最初は逃げていたのだがやがて自分が同じ役目を担うことになる。 基本的にホラーは独想的なアイディアよりも、話の運び方や、文章による独特の雰囲気で読ませる話が多い。そんな中、バーカーは…

雪鬼(霧島ケイ)

主人公はどこにでもいる、気弱で目立たないサラリーマン。美人で気の強い亜矢子という同じ社の彼女がいる。何故彼女が自分とつき合っているのか主人公は分からず、きっと自分をからかっているのだろうと思いながら、彼女の酷い我がままをきいてます。 ――しか…

家 (角川ホラー文庫)作者: 栗本薫出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1993/12メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (4件) を見る平凡だけど楽しい我が家、だった筈なのに、家におかしな事が起こるにつれて、表面的な仮面が剥れて明らかになる家…

ミザリー

ミザリー (文春文庫)作者: スティーヴンキング,矢野浩三郎出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1991/02メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (21件) を見るああ成程ねえ、キングは長編型の作家なんだなと。 面白かったです。エンターテ…

蛇鏡(坂東真砂子)

蛇鏡 (文春文庫)作者: 坂東真砂子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1997/06/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (9件) を見る田舎に伝わる鏡の古い風習、姉の自殺、自分の結婚などが絡み合った物語。 話の展開は先を読めてしまい…

レテの支流(早瀬乱)

レテの支流 (角川ホラー文庫)作者: 早瀬乱出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2004/11メディア: 文庫 クリック: 7回この商品を含むブログ (13件) を見る記憶ホラー、脳ホラーです。脳生理学関係の題材が使われてます。 エピソート記憶だ、手続き記憶だ、エン…

そのケータイはXX(エクスクロス)で(上甲宣之)

そのケータイはXX(エクスクロス)で (宝島社文庫)作者: 上甲宣之出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2004/05/27メディア: 文庫 クリック: 45回この商品を含むブログ (65件) を見る擬音を多く使うと文体が安っぽくなるという説はその通りだったんだな、と。 しか…

そして粛清の扉を(黒武洋)

そして粛清の扉を (新潮文庫)作者: 黒武洋出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/01メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 14回この商品を含むブログ (51件) を見る 読んでいる最中は面白かった。確かにある種の爽快感が沸き起こるのを否定出来ない。 いくら悪ど…

プラスティック

プラスティック (双葉文庫)作者: 井上夢人出版社/メーカー: 双葉社発売日: 1998/09メディア: 文庫 クリック: 6回この商品を含むブログ (3件) を見る ええとネタバレを。 1994年って、それ程多重人格について知られてなかったの? そんなこと無いと思うんだけ…

殺人鬼

殺人鬼 (新潮文庫)作者: 綾辻行人出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1996/01/30メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 122回この商品を含むブログ (58件) を見る ものすごく久しぶりに再読してみた。まず、この本の文体は、描写がとても的確です。 そこが他のホラ…

悪魔の発明(井上雅彦 監修)

悪魔の発明―23人のマッド・サイエンティスト (広済堂文庫―異形コレクション)作者: 芦辺拓出版社/メーカー: 廣済堂出版発売日: 1998/04/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (4件) を見る異形コレクションシリーズは、文章が上手い…

「幻想と怪奇―ポオ蒐集家」(仁賀克雄 編集)

幻想と怪奇―ポオ蒐集家 (ハヤカワ文庫NV)作者: 仁賀克雄出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2005/02/01メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 8回この商品を含むブログ (27件) を見る それ程期待せずに読み始めたら、予想をこえて面白かった。 仁賀さんと私の好…

「メドゥサ、鏡をごらん」

メドゥサ、鏡をごらん (講談社ノベルス)作者: 井上夢人出版社/メーカー: 講談社発売日: 2000/08/04メディア: 新書この商品を含むブログ (3件) を見る一番最初に、まず文字のフォントが違う事に気がついたので、「ああ、これは作中作とか、メビウス系タイプの…

正統派なホラーが多めだったかな

七つの怖い扉 (新潮文庫)作者: 阿刀田高,高橋克彦,小池真理子,乃南アサ,鈴木光司,宮部みゆき,夢枕獏出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2001/12/26メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (22件) を見る「七つの怖い扉」 を読みました。 ホ…

「玩具修理者」とキャラの名前のつけ方

玩具修理者作者: 小林泰三出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1996/04メディア: 単行本 クリック: 16回この商品を含むブログ (17件) を見る小林泰三さんの「玩具修理者」をさらっと読み返す。 およよよ。懐かしい。面白い。気持ち悪い(褒め言葉)。 筆力があ…

「前世の記憶」

前世の記憶 (文春文庫)作者: 高橋克彦出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1999/02/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 28回この商品を含むブログ (3件) を見るこういう話を書かせたら、高橋さんの独壇場ですね。 「父」がポイントになる話が多かったように…