SF

町かどの穴(R・A・ラファティ)

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町角に出来た穴のせいで、町は異次元からきた人たちにどんどん取って変わられ、しかも何故か気づいたり気づかなかったりてんやわんやで、まあ大変。 ってな話。いわゆるスラップスティックコメディ。 面白かった! 今まで読んだラファティさんの中では一番面…

ホームズ、最後の事件ふたたび(ロバート・J・ソウヤー)

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ロバート・J・ソウヤーは、ほんと面白いなあ。とにかくインパクトがあるんだよね。一回読むとなかなか忘れないんだ。 題材の選び方にくわえて、語り口だけでも面白いので記憶に残りやすいという面があります。 小説として見ると、こういうSFっぽい論理展…

ハイブリッド・チャイルド(大原まりこ)

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ISBN:4150303932 これは面白かったです。名作ですね。好きです。 相対する感性が寄木細工のように組み合わさっていて、それがきちんと昇華されて美しい作品になっている、といった印象を受けました。一体、最後どんなところに物語の結末が辿り着くのがまった…

復讐の女神

ハートのない復讐者、コーゴを追う三人の能力者と、復讐をしなければならなかった男の物語。再読。 最初に三人の能力者を順々に紹介していく、格好良いけど最初は筋立てがはっきりしない構成。面白かったです。焦点がはっきりしないで進んでいくので、超能力…

キャル

簡単な仕事をやるだけのロボットだった筈なのに、なぜかご主人のような作家になりたいという気持ちを持ったキャルは、改良を重ねるうち、立派な小説を書くようになるが……という話。 アシモフのロボットだーー! ロボットー!アシモフのロボットを見ると、テ…

光の旅人(ジーン・ブルーワー)

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光の旅人 (角川文庫)作者: ジーンブルーワー,Gene Brewer,風間賢二出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2002/03メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る ニューヨークのある精神病院に三十過ぎの男が収容された。プロートと名乗るこの男は、自分は異…

闇の左手

ISBN:415010252X 「余は、おまえがいったい何者なのか知らぬ、ミスタ・アイ、性的奇形か、人造怪物か、天空からの来訪者か、だが反逆者ではない。おまえは道具なのだ。余は道具を罰しはせんぞ。道具は腹黒い職人の手にわたれば、わるさをするがな。おまえに…

スノウ・クラッシュ(ニール・スティーブンスン)

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スノウ・クラッシュ作者: ニールスティーブンスン,Neal Stephenson,日暮雅通出版社/メーカー: アスキー発売日: 1998/10メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 79回この商品を含むブログ (23件) を見る 近未来のアメリカ。連邦府は存在するものの、国家として…

時尼に関する覚え書

うわ、何の気なしに名作を読んでしまった。時間テーマのSFの中ではかなりの名作。絶対外せない一品だ……。 少年は過去から未来へ、少女は未来から過去へと連続して生き続ける。お互いの青年期に逆の時間を進みながらも共に過ごし、そして別れの時が来る。あ…

101号線の決闘(景色のいいルートで)

そのハイウェイでは、死か賞金かをめぐり正当なルールにのっとり車で決闘をすることができた。主人公はファミリーカーで決闘にのぞむ、というオーバーヒートな作品です。 一つ前の記事で書いた、野村さん訳の口直しに読み返しました。そしたら伊藤典夫さん訳…

中継ステーション

中継ステーション (ハヤカワ文庫 SF 265)作者: クリフォード D.シマック,船戸牧子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1977/10メディア: 文庫 クリック: 7回この商品を含むブログ (18件) を見る半永遠の命をあっさり受け入れ、人とほとんど隔絶して暮らしなが…

ノヴァ(サミュエル・R・ディレイニー)

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ノヴァ (ハヤカワ文庫SF)作者: サミュエル・R.ディレイニー,Samuel R. Delany,伊藤典夫出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2005/11/01メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 48回この商品を含むブログ (38件) を見る読み終わりました。眩暈がするこの感じ、この…

ノヴァ(サミュエル・Rディレイニー)

SF

ノヴァ (ハヤカワ文庫SF)作者: サミュエル・R.ディレイニー,Samuel R. Delany,伊藤典夫出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2005/11/01メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 48回この商品を含むブログ (38件) を見る 『20歳までに5000冊』企画さんのディレ…

神狩り(山田正紀)

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神狩り (ハルキ文庫)作者: 山田正紀出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 1998/08メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (31件) を見る古墳で見つかった「古代文字」。だが2つしかない論理記号といい、人間が使える言語ではなかった。 ではこ…

S‐Fマガジン・セレクション〈1988〉(早川書房編集部編)

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S‐Fマガジン・セレクション〈1988〉 (ハヤカワ文庫JA)作者: 早川書房編集部出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1989/05メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る・こんにちは赤ちゃん(東野司) クローン再生で作った人形の赤ちゃんを買った夫婦の話で…

ロボット・シティを捜せ! (M.P.キュービ・マクダウェル, 黒丸尚訳)

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ロボットがいっぱい! アジモフ型ロボットがいっぱい(!) ロボットがたくさん自爆(!!) ということで、やっぱりいいっすね〜三原則ロボ。 私の中の基本です。 誰にでも「これには弱い」という対象があると思うけど、私の場合はアジモフ型ロボットに非常…

夜が明けたら

夜が明けたら (ハルキ文庫)作者: 小松左京出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 1999/11メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (8件) を見る再読。小松さんのSFホラー傑作選。 少しずつ感想を書くと、 「夜が明けたら」……理由が書かれてい…

S・Fマガジン・セレクション 1987(早川書房編集部 編)

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S‐Fマガジン・セレクション〈1987〉 (ハヤカワ文庫JA)作者: 早川書房編集部出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1988/06メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る このS・Fマガジン・セレクションシリーズは、当たりが大目なので好きです。 「すいき」…

年刊SF傑作選1(ジュディス・メリル編 中村保男訳)

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今読んでも面白いSFが目白押しです。 SFっていいよねえ、こういう昔(1960年頃)のSF好きです。「あとは野となれ……?」(ホリー・カンティーン)……自分の分身を作り出す話。これ、なんか好き〜。自分を作って何をするかというと、人気のない小屋を買っ…

追憶売ります(フィリップ・K・ディック)

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この題名からして私は、レイ・ブラッドベリみたいな、ちょっと感傷的な話なのかと思いました。 「地図にない町」に似た雰囲気で。ところがどっこい! 読んでみたらまあこれが痛快だし、二回も話がひっくりかえされるしで、まれにみる傑作でした。 凄いよ、デ…

狼男だよ

狼男だよ―アダルト・ウルフガイシリーズ〈1〉 (ハルキ文庫)作者: 平井和正出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 1999/11メディア: 文庫 クリック: 7回この商品を含むブログ (21件) を見る読むの三回目かな。 最初に読んだ時は想像以上の面白さにぶっ飛ん…

「フリーダムズ・ランディング―到着」(アン・マキャフリイ)

SF

フリーダムズ・ランディング―到着 (ハヤカワ文庫SF)作者: アンマキャフリイ,Anne McCaffrey,公手成幸出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1998/11メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る 突然キャテン人の捕虜になってしまう。クリス。新たな惑星に…

さて「終末の日」を迎えますか

大晦日に読む本は何がいいかな。これは難しい問題です。 SF……ミステリ……ハードボイルド……。おとなしく純文学でも読もうかな。 で、思いついたのが、この本! 「終末の日」 星新一 「犯罪ロードマップ」というアンソロジーに載っていました。 再読〜。オチを…

「十二月の鍵」とアンディー・メンテ作品

猫形態に改造されたジャリーは、惑星改造機を20個だけ買って、時間をかけながらゆっくりと惑星が、自分たちの身体にあう環境になるまで待つ。 最初に読んで感動した時から、この季節にはいつも「十二月の鍵」(ロジャー・ゼラズニイ)を思い出す。 という…