スノウ・クラッシュ(ニール・スティーブンスン)

スノウ・クラッシュ

スノウ・クラッシュ

近未来のアメリカ。連邦府は存在するものの、国家としてのシステムは実質的に崩壊していた。政府の代わりをしているのは、フランチャイズ経営される都市国家。これら都市国家が、パッチワークのように全米に分散し、勢力を争っていた。いまやアメリカが世界に誇れるものは、4つだけ。ソフトウェアの3M―音楽と映画とソフトウェア作り。それに、マフィアが牛耳るピザの高速配達だけだ。もともとフリーランスハッカーをしていたヒロ・プロタゴニストは、ピザの配達屋をクビになり、現在はセントラル・インテリジェンス社(CIC)の情報屋をしている。巨大なVRネットである"メタヴァース"に出入りするうちに、彼は、謎のウイルス"スノウ・クラッシュ"をめぐる事件に巻き込まれていく。(BOOKデータベースより)

世界観や文章は、最先端な感じで新しい感覚なのに、読んでいて何故か「未来」のイメージを受けない。むしろ「普通小説」というか日常小説的な雰囲気さえ伝わってきた。飛んでいる文章や設定とは裏腹に、かなり堅実に作られている印象を受けました。ぶっ飛んでいるようで、そうでもない。そのバランスが珍しかった。
ストーリーの内容は、ちゃんと理解出来たかあやしいい。要再読かも。
ともかく、「ピザの配達人」が今のアメリカの数少ない誇れるもので、ピザの配達人をするための大学まであるという設定が、ものすごーく面白かった。仮想空間やハッカーの描写も真実味があって良かった。