Wの悲劇

Wの悲劇 (角川文庫 (5679))

Wの悲劇 (角川文庫 (5679))

非常に面白かったです。可愛い一人娘の同情すべき殺人を隠そうと、別荘に集まっていた一族全員が協力して偽装します。外は折りしも雪が。しかし偽装工作が次の日やってきた警察によって次々に発見されてしまう。
おかしい、もしや自分達の中にわざと手掛かりを暴露させようとしている者がいる!?
という推理小説……だけなら普通だよね。ここから更にどんでん返しに次ぐどんでん返しが待っています。自分は##が関係しているのだろうなあ、という所までは分かった。という事は、##も関係あるかも……と思ったら、更に影の人物が。
偽装工作をするシーンで、思わぬ失敗をやりそうな場面が多々あり、手に汗を握ります。さらに蟻の穴から堤が崩れるように、警察によって一つ一つ追いつめられていく所も、緊迫感があります。
また文章がきっちり正確で読みやすいです。
エラリー・クイーンが解説をしています。