雪に閉ざされた村(ビル・プロンジーニ)

雪に閉ざされた村 (扶桑社ミステリー)

雪に閉ざされた村 (扶桑社ミステリー)

クリスマス気分が盛りあがる山間の村に雪崩が発生し、村は外界から孤立した。折悪しく、村はずれには秘密裏に3人の犯罪者が忍びこんでいた。そのリーダーは、住民全員を抹殺する、おそるべき計画を練りはじめた……。

まずは何と言っても題名萌えな作品。クローズド・サークルの中でも、”雪の山荘物”が好きな私が飛びつかないわけがない。内容は、”起承転結好き”でもある私にとっては、外せない一品、て感じでした。

登場人物の配置からストーリーの盛り上がり方まで、まるで教科書のようだった。見本のようです。
ヒロイン役のレベッカが、もうちょっと活躍してくれるのでと期待してたんだけど、そうでもなかったのが少し残念でした。
全体的にはミステリよりはサスペンスに近いです。
この手の作品に私が一番求めるのはハラハラドキドキアドレナリンなのですが、その点この作品はいまいちでした。その分緻密な描写が光ってました。

村人が聖歌を歌うところは、2度目は村人全員が意図を知って歌ってるという設定ならいいのになあと思った。でもこういう場面好きです。


ちなみに作者のビル・プロンジーニは、あの「名無しのオプ」シリーズの作者でもあります。