女主人

下宿先の女主人は規律に厳しいガミガミ屋。女の子を連れ込んでガミガミやられた主人公は、持ち前の調子の良さで女主人をその場でたらしこんじゃうのでした。という話。
これ、最後の方なんてギャグかと思うくらい、大受けしました。こういうの好きだなあ。いかにもフランスらしい艶笑譚。よりによって相手が怒っている時に、相手の怒りを聞き流して突然そういう気になる、っていう主人公の調子の良さが好きです(笑)
「まあ! なんて人なの! おぼえてらっしゃい」と、女主人に言われているにもかかわらず、"それぐらいぼくらは仲良くなっていたわけだ"、と述懐している部分も笑えた。


で最後に、
「あの…あの…ケルガランさん……その……」僕は口ごもりながら言った。
――となるわけですが、口ごもってそんなに押せ押せじゃないのに、やることは突然かつ強引ってのはおもろいなあ。
モーパッサン傑作選」などで読めます。
モーパッサン傑作選 (ハルキ文庫)