わらの女(カトリーヌ・アルレー)

わらの女 (創元推理文庫 M ア 5-1)

わらの女 (創元推理文庫 M ア 5-1)

うわ、こんな大どんでん返しは久しぶりでしたよ。途中の展開も予想を見事に裏切っていたし、終わり方も予想の彼方を行ってました。苦境をどのように乗り切るのかと考えてたら、なんて容赦の無いラストなんだ。すごい。とりあえず、身の丈以上を求めても人間はどうにもならないという事は分かったです……。偽善が無いのは素晴らしいのかもしれない。あと、ドイツ人がセンチメンタルとは知らなかった。
個人的には最後まで手玉にとる計画が続いてたら楽しかったな。ああいうの好きなんだよね。


本書は作者が20歳の時に書かれたそうで、しかも女優をやってた美貌もあり、センセーショナルに迎えられたそうです。そりゃそうだよなあ。読んでいてずいぶん「舞台っぽい」会話だと思ってたら、やはり舞台女優だったみたいだね。