冷蔵庫より愛をこめて
- 作者: 阿刀田高
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1981/09
- メディア: 文庫
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ただ一つ、出てくる男の人の言動が、いつも同じパターンなのが気にかかるんですよね。特に女性関係での行動が。浮気するのは構わないのです。私が好きなサンダースの主人公なんか、目移りしっぱなしだ。だけど阿刀田さん(に限らずよくあることなんだけど)の主人公は、浮気すると、よく"男というものは"というフレーズを使うのが気にいらない。
"妻に不満があったわけではないけれど、男にはだれしも多かれ少なかれそんな体験があるものだ。"
――この文章を読んだ時、ムカッとして、そういうのは男の性質ではなくて、単に自分が遊びたいだけだろっ、 とつっこみをいれてしまった。火遊びするならするで、堂々と自分の責任においてして欲しいものです。最初は気にならなかったけど、何冊も読むうちに目についてきた……。
って、話がズレてしまった。そういう所を抜かせば、読みやすくて上手い小説を書く人だと思ってます。どの短編も先が全く読めない所や、アイディアが一風変わっている所がいいね。
阿刀田さんの著作の中でも、面白い作品が多く収録されている作品集です。