有栖川有栖の密室大図鑑

有栖川有栖の密室大図鑑

有栖川有栖の密室大図鑑

ネタバレをせずに作品と密室の良さを書いている、有栖川さんの熟達した職人芸による古今東西の密室小説紹介本です。本書に出てくる海外ミステリは、読んでないのばっかりだなあ……。以前に本書を読んだ時よりは既読本が増えているけれども、それでも、全然です。
昔、「この本に出てくる小説は、全部読んでた、基本文献だ」とのネット上の文章を読んだ事があるけど、すごい…。
画の礒田和一さんの絵もほわわんとして雰囲気が良い。アイザック・アシモフの「はだかの太陽」の世界が、なんともキュートに描かれてあって、私のイメージとは全然違かったのが、また良かった。


私が今読んでいる、思考機械シリーズも取り上げられています。思考機械シリーズの作者であるジャック・フットレルは、あのタイタニック号で未発表の原稿と共に海に沈んだ事でも有名なのですが、若竹七海さんがその原稿の行方を巡る「海神の晩餐」という作品を書いてるそうです。知らなかった……。読んでみたい。