ギャン理論―すべての現象の中にルールがある(ジョージ・マクロークリン、青柳孝直)

ギャン理論―すべての現象の中にルールがある

ギャン理論―すべての現象の中にルールがある

現在の大幅な株価下落を、何の情報も無いままに予測出来た人がいたのだろうか? と考えた時に、「ギャン理論」を使っている人なら出来たかも、と浮かび、この本を読み返してみました。
私は株は全くやりませんが、ギャン理論はとても好きです。
W.D.ギャンは、生涯の勝率を9割も保ったというアメリカの伝説の相場師で、1929年の世界大恐慌を予見した事でも知られています。


ギャンの「サイクル理論」を使えば、株だけでなく、世界に起きる様々な出来事も予想出来てしまう。
そのサイクルの見抜き方を、誰でも利用出来るよう体系的に纏めてあるのがこの本です。聖書や星占術が元になっているのに、非常にステマチックで理論的(テクニカル)です。
そういうのを信用しにくい人でも「価値ある28のルール」は示唆に富むものとして参考になるのでは。
それに物事を「システム」的に見る事というのは、どんな分野でも大事だと思うんですね。全体の構造でもって見るというか。
でも株だと特に目先の事に一喜一憂してしまいそう。そういう時に、株をシステムとして見る見方を教えてくれます。


物事にサイクルがあるというのは、普段生活していても感じます。同じ事でも、通りやすい時と、通りにくい時があったり。
このギャン理論を使えばそのような波が予測出来そうです。地震予知まで出来てしまう(?)。ただし計算が難しそうではありますが……。
もっと良い使い道は、「ブームの仕掛人」が次に来るブームを計算するためには、このギャン理論が非常に役に立つのではないかとか。かなりの確率を誇りそうです。別に仕掛人でなくてもおすすめです。

気になった所を抜き書きしてみました。


■思想
・歴史は繰り返すのです。将来のことを見通すためには過去に何が起こり、どこからそれが始まったいるかを正確に掴めばいいのです。
・この宇宙のすべてのものはだ円か円を描いていることを念頭に置いてください。時間がかかるかもしれないが、その発想が良いか悪いかによって良い結果、悪い結果がついてくるのです。


休むも相場――長く利益を収めたとしても、相場と同じ様に、あなたの「運」は変化する時を迎えます。あなたの“トレンド”が変わってもまえば、何をやってもうまくいきません。その目安は、二回、三回と損切りをせざるを得なくなった時です。そんな時すべきことは、「相場から離れること」なのです。自分の建康に留意し、次の機会をゆっくり待つことです。
また市場には、値動きが止まってしまう時期があります。すべての相場の特性として、動き始めるまでの一定期間、正間を消化するからです。そんな時は、市場から離れることです。

◆期待と恐怖
・期待は破滅に導く「地獄への近道」と言えます。恐怖もまた損失の大きな原因となります。


■振動の法則
・自然界の法則には
大きいものと小さいものがある。また確固たるものと曖昧なものがある。そしてその中間を行くものがある。そして「時間」がすべてのものに対して大きく作用してくるのです。
・一月事に、最高値と最安値を何回つけたか、なるべく過去にさかのぼって調べる。
・波動……一ヶ月未満の波動、二ヶ月の波動の継続、三ヶ月、などが過去に何回あったかも調べる。

#追記
ついにホリエモンが逮捕されたようで。
<ライブドア>堀江社長ら逮捕 証取法違反容疑で東京地検 (毎日新聞)