蛇鏡(坂東真砂子)

蛇鏡 (文春文庫)

蛇鏡 (文春文庫)

田舎に伝わる鏡の古い風習、姉の自殺、自分の結婚などが絡み合った物語。
話の展開は先を読めてしまい残念だった。
雰囲気はいいのだが、今いちプロットの方向性が散漫なせいか、のめりこんで読めなかった。人物も「プロットのため」に行動しているように見えてしまう。
話の後味もよくなかった。ラストはあと二行程つけ加えて、軽い手品(ちゃんと伏線はある)のように、ぱっとアレを消して、にこっと笑ってくれたら良かったのに。
このようなジャンルが好きな人には、オーソドックスで軽く楽しめるかもしれない。