「正月料理」

お正月におせち料理をいっぱい食べて、お腹が膨れたらこんな本なんてどうだろう。
小松左京「正月料理」
ショート・ショートなので、デザートにぴったりです。


主人公が住んでいるマンションの上と下の部屋には、二人の兄弟がいる。彼らはそれぞれハムや野菜を主人公にくれた。
ある日彼らは、食パンをたっぷり買ってきた。そして……。


小松さんは文章が上手いので、とても不思議な雰囲気で話がすすんでいきます。ロアルド・ダールのような、「奇妙な味」系の作品です。ショート・ショート・の中で十指には入るくらい好きな作品ですね。
これを正月に読むと、ブラック・ユーモアの度合いが高くなって良いです。

一生に一度の月―ショート・ショート傑作選」に収録されています。